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陽の季節

四季と暦

昨日は冬至でしたね。

夏至でピークを迎えた陽の気が陰に転じ、昨日で陰の気が頂点に達しました。1日の最低気温が日の出直前に出るように、陰陽論では頂点を極めたらあとは反対側の性質に転化するというのが基本概念。

つまり、冬至を境に自然界は徐々に陽の気に満ちて行くのです。

古代中国では、この陰の季節の終焉と陽の季節の始まりを祝って、親族が集まって盛大にお祝いをしたそうです。ものごとのはじまり、1年のはじまり、春のはじまり。このように解釈してたいへんおめでたい日としたのでしょう。

さらに。

今年の冬至は、同時に新月とも重なるとても特別な冬至でした。
陰陽論つまり太陽の復活と、月の復活がぴたっと重なる珍しい冬至で、ちょっと難しい呼び方で、朔旦(さくたん(月の周期が新しくなる)+冬至(太陽の生まれ変わり)を意味する「朔旦冬至(さくたんとうじ)」といわれるようです。ただでさえおめでたい冬至に月の生まれ変わりまで重なっているわけですから だいぶおめでたい わけです。
通常だと19年に一度しか巡ってこないのですが、次回は暦の関係上さらにずーっと先の38年後ですって!

どうですか、こう聞くとにわかにとてつもなくありがたくなってきませんか(笑)

ちょっと調べてみましたら、持統天皇の時代にはすでにこの日を特別な祝いの日と位置づけており、宮中でも太陽と月の復活を祝して盛大にお祝いを催したそうです。人生50年とすると、朔旦冬至を体験できるのは2回がせいぜいですから、暦がいまより重要な意味を持っていた時代においては、そのありがたみは絶大だったのではと想像します。

さて、我が家でも冬至には毎年ささやかなお祝い膳を用意して、こぢんまりと陽の季節の始まりをよろこびます。今年はいいかぼちゃが手に入らなかったので、陰の食材でもある豚肉と黒木耳を用意して、鹹味でぽかぽかあったまるお鍋にしました。

これで夏至までまた息災で暮らせますように。

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