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香りの話

フランキンセンスが乳香と呼ばれるわけが分かったような気がした日

あまーい砂糖菓子のように見えるこれ、実はオマーン産フランキンセンス(乳香)の樹脂です。

とても上質なものでこうして眺めているだけでもうっとりしますが、とてもいい香り。手で少しつまんだだけでもフランキンセンス独特のあの芳しい香りが、指先にしばらくとどまります。

おなじみのフランキンセンスの精油は、この樹脂を蒸留して取り出したものです。

このグレードのものはさすがに日本ではなかなか手に入りづらいので、たいせつにたいせつに使っています。

久しぶりにこの樹脂を使ったローションを作りましたので、その様子をご紹介しながら、フランキンセンスについてお話をしようと思います。

学名はBoswellia Carterii

フランキンセンスは学名をBoswellia Carteriiといって、カンラン科・ボスウェリア属の樹木から採取される、固形の樹脂のことです。

なんといってもフランキンセンスの魅力はその香り!

スモーキーなバルサムの香りにフルーツにも似た甘い香りとほのかに酸味を含んだような奥深さは・・・本当はもっと言いたいことはあるんだけど、言葉で表現することが非常に難しいです。

しかしこれほどまでに、単体でしかもどんなときであっても同調しやすい香りというのはほかにはないかもしれません。

いま、香りのサポートを受けて自分の内側を旅してみようと思われた方が目の前にいらしたら、そしてその方にとってそれが初めての旅であるならば、私はお共にフランキンセンスを連れていかれることをおすすめするでしょう。

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樹脂の色は乳白色や黄色、茶褐色など様々で、ひとことでフランキンセンスといっても、産地によって色や芳香に違いがあります。

透明で硬度があるものほど品質が高いとされていて、なかでも青みをおびたフランキンセンスはトップレベルのクオリティといわれ流通も少ないようです(私も青いフランキンセンスはまだ見たことはありません)。

樹脂が手に入ったら

フランキンセンスの樹脂は、そのグレードさえ気にしなければ比較的簡単に手に入ります。

しかしもし手に入れられるなら、ぜひ硬度が高くて粒の大きい透明感のあるものを手に入れてください。

お香として焚く

フランキンセンスはそのまま置いておくだけでもいい香りがしますが、熱を加えると溶け出して香りが立ち上ります。

凛と研ぎ澄まされた透明感のある精油の香りも素晴らしいものですが、お香として焚くことで幅も深みも精油とはまた一味違った香りを楽しむことができます。

私は香炉を持っていないので、アロマキャンドルを流用して使っています。

ローション(化粧水)を作る

高品質の樹脂が手に入ったらぜひとも試していただきたいのが、樹脂の溶ける性質を利用して作るローションです。

作り方は水にポトンと落として一晩放置しておくだけ。

いつもは遮光瓶に精製水を肩まで入れて、そこに樹脂をコロンと落として放置しているのですが、今回はその溶けてゆく様子を観察しようとビーカーを使ってみました。

使う樹脂の量はそのときの感覚で。今回は精製水50mlに対して樹脂5グラム程度、かな。

水に投入してしばらく置いてからゆっくりとビーカーを揺すると、ゆらゆらと白っぽい成分が煙のように溶け出すのを見ることができます。

5時間ほど放置すると、こんな風に白濁します。

鼻を近づけると、うっとりするくらいいい香り。そしてとても美味しそう!

竹の棒などで攪拌してみて、もうこれ以上溶けないなと思ったら完成。

ボトルに詰めてラベルを貼ってできあがりです。アルコールも何も入れていないため冷蔵庫で保存して早めに使い切ります。

実際には食塩のように完全に水溶液になるわけではなく、溶け残ったものが底の方に残るため、気になる方はキッチンペーパーやコーヒーフィルターで濾して使うといいかもしれません。

私は特に気にならないので、そのままぱしゃぱしゃ使っています。

しっかりと潤って肌がふわふわもちもちになります。しかもその後のオイルが不要なほど乾燥しづらくなります。

たったこれだけなのに。

ローション以外の使い方

クレイパックの水として使う

フラワーウォーターのように、クレイでパックするときに使うと一石二鳥です。

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エアフレッシュナーとして使う

フランキンセンスの浄化の効果を期待して、空間の浄化に使うことができます。

スプレーボトルはノズルが詰まりやすいため、丁寧にとけ残りを濾し取ってから使ってください。

飲用する

いつもはボトルで直接作ってしまうので、こんな風に時間をかけて目の前で溶けてゆくのを観察するのは初めてでした。

みるみる白濁していく水をじーっと眺めているうちに、私の中にある衝動がむくむくと湧き上がって抑えきれなくなりました。私の中の誰かがそうしろと囁いてきます。

こらえきれなくなった私は衝動を行動に移しまして。つまりその水をぐいっと飲んでみたのであります。

これが・・・めっちゃくちゃおいしいの。
びっくりした。

誤解を恐れずに似たものをあげるとするならば、カルピスの味がとても近いです。爽やかな甘酸っぱさもとてもよく似ていると感じました。

幼少期のバニラエッセンスでやらかしたあの「バニラエッセンスの失敗(※)」の再来が頭をよぎったりもしたのですが、いい方に裏切られました。

甘さもフルーティさもほんのりスパイシーなところもそのまま、香り通りの味がしました。そして実際に口にしてみて、はじめて「乳香」と呼ばれるその意味も、なんとなく理解できた気がします。

口の中も鼻から抜ける爽やかさも、まごうことなきフランキンセンス。まさに「香りを飲む」という感覚です。どうしよう、癖になりそう・・・

調べてわかったことですが、実際にオマーンをはじめ産地では、健康やエネルギー浄化のためにフランキンセンスの樹脂を水に溶かしたフランキンセンス水を飲用することが日常のようです。

わあ、そうなんだ。

よく「人類でこれをはじめて食べた人ってすごいよねえ」なんて会話を友人や家族などとするのですが(だってあのでろでろのアンコウを最初に食べようと思った人ってすごくないですか)、そういうものって案外ちゃんと内側からわかるもんなのかもなあ、なんて、たかがフランキンセンスの水を飲んでみたくらいで思ったのであります。

ただし。

出回っている樹脂のグレードは様々です。

この記事を読んで自分も飲んでみたいなーと思われた方は、ぜひオマーン産の大粒で透明感のある硬度の高い樹脂を入手してくださいね。

※バニラエッセンスの失敗
お菓子で使うバニラエッセンスがすごく甘くて美味しそうな香りで、わくわくと期待して舐めてみたら、甘いどころかとんでもなく苦いだけのものだと学ぶという一連の体験。

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