自分自身の
本当の姿を思い出す旅へ
四季と暦

肺のはたらき、心と身体の意外な関係

昨日今日とだいぶ冷え込みますね。

でもこの時期は空気もさらさらとしていて、晴れれば外はとても心地いい。クリエイティブな話を屋外ですると、アイディアがどんどんポジティブな方向に浮かんで短時間で建設的な話ができるんです。

ライター時代、お仕事の打ち合わせをよく公園でしていたのを思い出しました。

さて。

このところの寒暖差のせいか、電車の車内などでは耳を澄ませると、あちこちから鼻水をすする音が聞こえてきます。さらさらの鼻水は流れやすく、いくら鼻をかんでも間に合わないのでしょう(わかるわかる)。
指先や手の甲でそっと鼻を拭う姿もよくみられますね。

中医学独特の考え方のひとつに、肺と鼻が密接に関連しているという考えがあります。
鼻の異常はすなわち肺の異常。水のようにさらさらの鼻水が出ている場合は、身体(肺)を冷やした結果だと捉えるのです。

急激に寒くなったことから肺が冒され、喉や気管支、鼻に異常を来したのでしょう。さらに手足の冷え、特に女性などには同時に腰や下半身の重だるさを感じる人も少なくないと思います。

こんな状態にあるときは、本格的な風邪をひく一歩手前。こじらせると面倒ですからそうなる前に身体をよくあたためて肺を潤し、消化に負担の少ない食事をしっかり摂って、たっぷり休むことをおすすめします。

中医学独自の考え方で肺を解釈すると、肺にはもうひとつ重要な役割があります。

それが「全身の気の流れを統括する」というもの。

人間の身体は呼吸によって酸素を取り込み、それによって赤血球が身体の細胞すみずみにまで酸素を送り届けて二酸化炭素を回収しています。

吸気によって血中に酸素を取り込み全身へ送り、代わりに老廃物を回収し呼気として吐き出す。このサイクルによって全身の流れをコントロールする、これが肺の持つ大きな役割なのです。

人間の身体は身体の不要なものの約70%を呼吸によって吐き出すという説もあるくらい、酸素と二酸化炭素のスムーズな変換は私たちの代謝に大きく関わっています。

ヨガや体操の呼吸法などを一度でも実践したことがある方は、ゆったりと深い深呼吸を繰り返すだけで身体全体がぽかぽかと温まり、うっすらと汗ばむという体験をしたことがあるでしょう。

あれは呼吸を繰り返すことによって気が巡り、また横隔膜が上下に大きく動くことによって胸郭が大きく動き、さらにはその動きによって肋骨の間にある肋間筋や骨盤周りの筋肉が伸縮し、その結果として筋肉が温まるからです。

なんだか「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな話ですが、それが身体の働きのロジックなんですね。なにかひとつの影響が、すべてに波及していくわけです。

さらに肺の働きを、今度は中医学では毎度おなじみの「陰陽五行説」にあてはめて考えてみます。

肺の機能には新しい物やアイディアを取り入れ拡散させるという作用をみることができます。中医学で言うところの「宣発と発散」の働きですね。

確かになにごともオープンで新しい価値観にも柔軟に対応する人の呼吸は常に一定で安定しており、肩の力が抜けて横隔膜もよく動いています。

情報を上手く取り入れ、また上手にアウトプットするのにも長けているように思います。

反対に、ものごとを限定的に考えるクセを持つ人や新しい価値観を受け入れることが難しい人、極端に思い込みの激しい人などは、肩甲骨が離れて肩が巻き込んだように内側に丸まり、横隔膜の動きもとても小さい傾向にあります。呼吸は浅く、深呼吸をしようとするととても苦しそうです。

またなにもしていないときの手の形が、常にグーの形に握られていることも多かったりします。

そういえば以前鍼灸師の知人に聞いたのですが、人とのコミュニケーションがうまくいかずに誤解を受けることが多い人や自己表現が苦手な人の中には、呼吸器系の疾患や喘息を患った過去がある人が多いのだそうです(あくまでも傾向です)。

話がだいぶ横にずれてしまったけれど、そういうわけで、肺って気の流れを作って血液や水分の巡りのいい身体を維持するだけでなく、社会との繋がりやオープンで開けたコミュニケーションとの関わりも担う、とても重要な臓器なんですね。

そんな風に中医学の視点から人の身体を考えると、また深く人間という生き物の面白さを感じて面白いなあと思います。

そんなお話も10月31日(月)の薬膳講座では分かりやすくお伝えしたいと思います。

難しくすればいくらでも難しくできる中医学の世界。

そんな中医学を、楽しく分かりやすく!をモットーに、今回は中医学の観点から身体の働きを理解し、症状や体質に合わせた食材を選んだり調理法を選ぶことを学びます。

今回は「中医学がまったくはじめて」という方からのお申し込みを受けての開催になりますので、ほんとうにやさしい基本のキからじっくり取り組みますよ。

中医学はじめてだけど気になるなあ、という方、もうそろそろ締め切りになります。
どうぞお気軽にご参加ください。

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