1年でもっとも乾燥しやすいこの季節。
セラピーでも肌がオイルをどんどん吸収してしまうので、夏に比べて用意するオイルの量を2割程度増やしています。
肌の乾燥に重要になるのが保湿です。
乾燥がひどくなる冬に向けて基礎化粧品をコクのあるタイプに揃え直したけど、口の周り、目の周りのかさつきがやっぱり気になる。
もう1本クリームを増やした方がいいかしら・・・となる前に、ちょっと待って!
その乾燥、ほんとうに肌だけ?
ちょっと触るとかさかさぱさぱさしてみえるお肌の乾燥。
でもちょっと目線を高く持って身体全体を観察してみると、同時に喉が渇きやすくかったり、トイレの回数が少なくなっていたり、便秘気味だったりということも。
ついつい一番目につく肌の乾燥が気になるけれど、肌が乾燥しているということは、体の水分そのものが足りないということでもあるのです。
つまり乾燥は体の中からきているということです。
肌の潤いの決め手となるのは、皮脂の分泌や、角質層の水分、天然保湿因子の量など。体内の水分量や血流不足がそれらの分泌量に深く関わっているのです。
化粧品やクリームで保湿をするのはとても有意義なことだけど、体がカラカラの状態ではまさに焼け石に水。
せっかくの化粧品の効果を最大限に引き出すためにも、まずは体内の環境を整えることから始めていきたいものです。
肌を潤すセルフケア
中医薬膳の観点から体を潤す食物といえば、まずオクラ、ワカメ、昆布などのとろっとした食材があがります。
それに加え果物の多くが体を潤す薬効を持っていますが、寒い時期に美味しいみかんやりんごはその代表格です。
また、真夏が旬のきゅうりやトマトも生津作用が強く、これらは熱中症の予防緩和の代表選手でもあるのですが、近年では1年を通じて手に入りやすい食材でもあるためここぞ、というときは真冬でも摂って構わないと思います。
ただし、トマトやきゅうりは冷やす働きも著しいので、私ならいまの時期は加熱調理をしてからいただきます。渇きが強く熱を持つほどのときは、真冬でも冷やして生のまま食べることで、渇きによる熱を冷まし同時に水分を補うこともできます。
また、中医学では肌と肺は強く関連しており、肺の乾燥を防ぎ適度な湿り気を保つことで、肌もしっとりと健やかに保つことができるとされています。
肺の乾燥を防いでくれる食材でもあるやまいも、レンコン、白きくらげ、あんずや白身魚などのほか、大根やカブ、白菜などの白い食材を積極的に摂ると、体の中から潤い力をサポートしてくれるのでおすすめです。