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触れるだけで痛みや認知症が改善する? その正体とは

心と身体

その正体は「ハッピーホルモン」とか「癒しホルモン」とか「幸せホルモン」「幸せホルモン」などと呼ばれることのある神経伝達物質、オキシトシンです。

人と触れ合うことで分泌が促され、より深い信頼関係を深めたり、絆を深めることでも知られていますが、近年、このオキシトシンの働きに医療の現場で改めて注目が高まっているのだそう。

「触れること」がもたらす効果

オキシトシンが分泌されることによって以下のような効果をもたらすことが、研究によって明らかになっているそうです。

  • 慢性的な痛みが緩和する
  • 認知症患者の症状が改善する
  • 血圧が正常化する

オキシトシンに促乳作用があって出産直後の女性の身体に多く分泌されることは分かっていますが、もちろんその他の女性でも、それから男性でも分泌される物質です。

小さな頃、お母さんが触れてくれるだけで痛みが和らいだのは決して気のせいなんかじゃなく、脳内で分泌される愛情ホルモンのおかげだったというわけです。

このオキシトシンの分泌量を促すのに有効なのが、毎秒5センチ程度のゆったりしたスピードで身体に触れる、というもの。まさに「タッチセラピー」はオキシトシンの分泌量を促すもっとも効果的な方法だということですね。

タッチセラピーを受けることで、来る時は歩けないほどの痛みを抱えていた方が、スタスタ自分の足で歩いて帰る、なんていう光景は私も目にしたことがあります。

オキシトシンのこれらの働きに注目し、NHKの健康バラエティ番組で特集が組まれたそうです。

番組を見た実家の母から翌朝メールが飛んで来ました。

「あなたのしている仕事の奥深さを再度認識したわ」ということでした。

私はあいにく見逃してしまったのですが、なんの意図も持たずにただ触れる、ということの底力に多くの人が気づいたなら嬉しいなと思いました。

私はプロとして知識や理屈を裏付けにお客様の身体に触れていますが、この触れるという行為そのものは、信頼関係にある者同士ならほんとうに触れるだけで絶大な効果を発揮するんです。

触れるというコミュニケーション

人間には言葉がありますからコミュニケーションの多くは会話によってなされます。

しかし言葉を交わしてするもののほかに、身体を使ったり仕草や目配せなどで意思表示をするコミュニケーションもあります。

タッチセラピーは、言葉を持たないコミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)としても、使うことのできる手法です。

知り合いのセラピストで思春期の男の子を持つママがいて、タッチセラピーの効果をこう話してくれたことがありました。

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ちょっと前までは「ママ、ママ」ってあんなに可愛かったのに、急にそっけなくなっちゃって。

でもね「マッサージしてあげようか」っていうと黙ってゴロンと横になるの。身体が緩むとりリラックスするのか、ポツリポツリと話をしてくれるの。面と向かって話しづらいことも、マッサージを受けながらだと話しやすいのかな。

息子がすっかり遠くに行っちゃったような気持ちになることもあるけど、私たち親子にはこの手があってすごく助かってる。

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この話を聞いてから、思春期の子を持つお母さんがたには積極的にタッチセラピーを取り入れるようにお話ししています。ぎゅーっとされるのを嫌がるようになっても、優しいマッサージなら嫌がる子は少ないんじゃないかな。

そしてそういうときのタッチは、私たちプロには介入できないまさにプライスレスな優しさと愛情が溢れているんですよね。

親子で、夫婦で、恋人同士で。気持ちを込めて触れる、ということを日常的に実践していただいたらその効果にきっと驚かれると思いますよ。

触れること、是非実践してみてくださいね。

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