ほんとうに毎日暑くていやになりますね。
みなさんおかわりありませんか?
先日お客様からご相談を受けて、急遽薬膳の指導をさせていただいたのですが、ご好評をいただいたレシピをこちらでもご紹介しますね。
夏のおなじみの食材を使ったシンプルなレシピです。
暑さに弱く、汗をかきづらいうえにむくみやすいということでお悩みでしたが、このスープでどっと汗が噴き出してきたそうです。
同時に甘い清涼飲料水を控えていただいたのですが、だいぶ身体が軽く感じるとのこと。
素晴らしいです。胃腸が健康で身体に薬効が効果的に働くと、1回の食事でもしっかりと効果が実感できます。
ところで、食材の薬効を期待してその食材を摂る場合、1日のどのタイミングで摂るのがいちばん効果的だと思いますか?
私も色々試してみましたし、同期の中医師たちや薬膳管理師たちとも互いに一致した意見なのですが、薬効を期待するなら夕食で摂るのがいちばんおすすめ。
なぜなら、もし仮にある食材の薬効を相殺してしまう食材を次の食事で摂ったとしても(例えばイライラを解消するためにせっかくセロリを摂ったのに、次の食事でお赤飯をおかわりして食べてしまうなど)夕食と朝食ならその時間の差が大きいため、最もその食材の恩恵を長く受け取ることができるからです。
今日ご紹介するのはこの季節にぴったりのスープ。
高温多湿の日本の夏に弱まりがちな胃腸を補って食欲を増進させ、余分な水分を排出しながら身体の熱も同時に冷まします。
まさに夏バテ予防の決定版ともいえるおなじみのレシピです。
[box03 title=”冬瓜とあさりのスープ”]
◉ 材料
あさり ひとパック
冬瓜 1/6個
トマト 2個
刻みにんにく 1かけ
豆板醤 小さじ1/2
だし 300cc 香菜 適量
◉ 作り方
- あさりは砂抜きをしてよく洗う。
- トマトは湯むきをして1cm角に切る、冬瓜(とうがん)は薄くスライスしたら下茹でする。
- 鍋に油、ニンニクを入れて弱火にかけ香りが立ったらトマトを加えて中火でサッと炒め、あさり、だ し汁、豆板醤を加えたら蓋をしてアサリを開く。
- 下茹でした冬瓜を加える。
- 刻んだ香菜を加えて盛り付ける。
[/box03]
◉ 食材の効能
冬瓜 | 体の熱を冷まし、利尿作用で浮腫みを予防 |
---|---|
トマト | 消化を促進、身体にこもった熱を冷ます、イライラを鎮める |
あさり | 身体にこもった熱を冷ます、利尿作用でむくみを予防、穏やかな解毒作用 |
なお、むくみ解消を目的にこのスープを摂る場合、この食事で一緒に摂ることを避けた方がよいものをあげておきますね。
[box05 title=”避けた方がよいもの”]揚げ物、炒め物、脂の多いもの、カラカラに煎ったり焦がしたりしたもの、砂糖の多いもの、芋類、豆類、穀類などを大量に摂ること、砂糖が入った清涼飲料水[/box05]
これらは水分代謝を促す効果を相殺する作用を持つため、同じタイミングで摂ってしまうとせっかくのスープが台無しになってしまうおそれがあるからです。
むくみや冷えでお悩みの方には特におすすめです。
上で「冷やす」とありますが、真夏の冷房で冷えているという人もこわがらずに摂って問題ありません。
真夏のクーラーなどによる冷えは、体表近くが冷やされて、逆にその冷えが原因で身体の奥に熱がこもっている場合が多いため、身体の奥の熱を冷ますという目的でもぜひ積極的に摂りたい食材なのです。