サロンの業務の他に、病院産科マタニティセンターへ出向いて、産褥ケアも請け負っています。
よく「同じ妊婦はふたりといない」と言いますが、ほんとうに出産直後のママたちの様子は個々それぞれ。
出産の喜びを両腕に抱きしめてうっとりと目を潤ませている方もいれば、疲れと不安を抱えて溢れてくる苛立ちを抑えられない方もいるし、なぜだか異様なほどハイテンションな方もいたり。
産後ママたちの心身状態の鍵を握るひとつがホルモンバランス。
でもそもそも女性ホルモンは1ヶ月の中でも常に変動して女性の体をコントロールしているのです。さらに40代も中頃にさしかかると、私たちの体内でも徐々にそういった変化が顕著に出てきます。
年齢を重ねるごとにそうした変化がでてくることは、人が成長するのと同じこと。止めることはできないのですが、問題はそれに伴って出てくる不具合の方ですね。
ほてりやホットフラッシュのように身体に出てくる不具合や、イライラや不安感など精神的な負担を強いられる不具合・・・ただしこれらは近年の研究ではストレスと大きく関わりがあるという結果が数多く報告されています。
ストレスケア、大げさな話でなくとても重要ですよ。
病院のママたちの中にはそんなアンバランスで苦しみ、なかには表情乏しくとげとげしい言葉使いをする方もいらっしゃいます。それでもトリートメントが始まると徐々に呼吸が整い、終わる頃にはすっかり表情が和らいで落ち着きを取り戻されるのを見ると「癒し」の持つ理屈抜きの効果を強く実感します。
さて、先日のミネラルフェスタでの戦利品・・・といっても今回は天然石ではなく、南米でパロサントとよばれる香木です。
やっと手に入ったー。
そんなに珍しいものではないはずなのですが、以前どこかでかいだことがあって、その香りの奥深さにノックアウトされたまま、これまでずっと再会できずにいたのでした。
そのままかぐと、芳醇な甘さの奥に渋みと酸味を感じるような独特な香りを感じることができますが、火をつけてお香のように煙を立たせると、甘さの奥にこんどは森を思わせるようなきりっとした爽やかさが際立ってきます。
そのまま置いてよし、火をつけて煙を立たせるとなおよし。
書かれたものを読むと、香油などと同様に、人類の歴史の中でも古くから宗教儀式や邪気を払ったり浄化などにも使われてきたとありますね。
こうして文章を書きながらもパソコンのモニターの前に置いているのですが、そこはかとなく香りが漂ってとてもいい気分です。
ストレスケアなどという大げさなものでなくても、心身をやすめリラックスさせるのに心地いい香りは効果的に働いてくれます。
パロサントの香り、嗅いでみたいよ、という方は、ご来店の際ぜひお手に取って香りを嗅いでみてください。